立ち上がったとたんにクラッとすることは多くの人が経験されていますね。ほとんどはジッとしていると数分で元に戻るので、あまり心配することはありません。
でも中には、侮れない立ちくらみもあるのです。脳や耳の病気かもしれません。
立ちくらみがひどい!その原因とは?
立ちくらみは多くの人が、あらゆる所で経験しています。買い物中に下の棚から物を取って立 ち上がっただけでもクラッときたりしますね。ほとんどの人が「貧血かな?」程度で、そのまま放置してしまいます。
たしかに、軽度のふら つきやめまいに、いちいち「病気?」「病院?」と心配していたら、ストレスで本当に病気にな ってしまいますよね。
それほど、立ちくらみは頻度が高いめまい症状なのです。ただ、心配な立ちくらみや、めまいもありますので、それだけは気を付けなくてはいけません。
立ちくらみ、めまいの原因は、「起立性低血圧」のような、ストレスから自律神経が異常反応 を起こしている病気、「メニエール病」のように耳からくる病気、「迷走神経反射」のような脳神経からくる病気が考えられます。
いずれも、治る病気ですが、めまい症状と言うのは辛く、吐き気や嘔吐を伴う場合が多いため、 心身共に参ってしまいます。
特に、耳からくる病気の場合、めまいがひどくなります。
- メニエール病→めまいと同時に、難聴をきたす・繰り返し発作が起こる・吐き気、嘔吐・難聴は発作が収まると治るが、繰り返すことで悪化する・ほとんどが、最初の発作から1〜2年で治る・ストレス、過労、睡眠不足がきっかけとなって発作を起こす・内耳がむくんでいる(内リンパ水腫)
- 良性発作性頭位めまい症→朝、ある方向へ頭を向けると、めまいが起こる・三半規管に耳石の結晶が入り込み、その移動がきっかけでめまいを起こす・Epley方治療。頭をゆっくりと回して、耳石を元の位置へ戻す。
- 前庭神経炎→突然激しいめまいが起こる・三半規管から脳へつながる神経にウィルスが感染したため起こる・数日で治まる
いずれも、治療が必要なため、医師の診断を受けなくてはなりません
ストレスからくる起立性低血圧のめまい。
- 起立性低血圧→過度のストレスにより、交感神経が優位にたち、バランスを崩して、自律神経が正常に機能しなくなり、血圧の調整が利かなくなって起こる。立ちくらみ症状が起こる原因として、一番多い。ひどくなると、意識喪失することがある。
脳神経からくる迷走神経反射のめまい
- 迷走神経反射→ある刺激により、交感神経が興奮し、血管を収縮して血圧の上昇をはかるため、その反射的作用により、副交感神経が血管を広げて、一気に血圧を下げることで起こる。意識喪失=迷走神経反射失神
めまいの症状を持つ病気は、意識喪失を起こす可能性があるため、二次的なケガに注意しなけ ればなりません。
めまいを起こす、重大な病気とは?
めまいにも、クラッとするものから、ふわふわするもの、グルグルするものと色々あります。 ふわふわと体が浮くようなめまいは、脳梗塞や脳出血の恐れがあるので、要注意です。その他にも、必ず治療が必要な重大な病気の症状として、めまいが起こるものがあります。
- 不整脈→狭心症や心筋梗塞などの心臓病の治療を受けている場合のめまい。息切れ、疲労感を伴うめまい。立っていても、横になっていても起こるめまい。
- 消化器系の出血→がん、胃かいよう、大腸がん、胃がんなどによって、慢性的に出血が起こるための貧血によるめまい。
- 一過性脳虚血発作→高血圧、糖尿病の治療を受けている場合のめまい。脱力、片側の麻痺、しびれを伴うめまい。一時的に、片目が見えなくなり、しばらくすると治る。脳梗塞の一歩手前の可能性がある。
- 脳卒中→めまい後、意識障害、ろれつが回らなくなる、歩けなくなる、嚥下困難、感覚障害。物が二重に見える。
- 脳腫瘍→体が浮くような軽度のめまいが長期にわたる。
まとめ
めまいが起こる原因はすべて、頭部の異常です。そのため、クラッときただけでも、何度も起こる ようなら、病院で医師の診察を受けましょう。病気の概要などは、色々と書いてありますが、参考にはなりますが、個人個人体質も性質も持病も 違うため、症状がまったく同じではありません。
めまいが大変強くても、病気ではない人もいます、また、脳の病気でも、めまいの少ない人もいるのです。思い込まず、ちょっと心配だな、と思ったら、すぐに病院へ行きましょう。