みなさん、耳掃除はしていますか?耳の中がかゆくてしかたがないとき、耳掃除をすると、すっきりしますよね。でも、
「あれ、今日は何かいつもと感じが違う?」
と思う湿った耳垢が出たり、
「ほとんど水みたい…」
と水っぽい耳垢が出たりすることが誰にでもあります。放っておいても良いんですが、やっぱり自分の体のことは、しっかり知りたいと思いませんか?
知りたい方のために、耳垢が湿っている原因や、対処方法をお話ししますよ!
目次
なぜ耳垢は湿るの?どうすれば治る?
耳掃除をして、急に湿った耳垢がでてきたら。
「この間までこんな感じじゃなかったのに!」
とびっくりするかもしれません。耳垢を湿らせる原因は、普段の生活に隠れていますよ!
イヤホン
通勤や通学のとき、ずっとイヤホンをして音楽などを聴いていませんか?
また、耳栓をして勉強したり、寝たりしていませんか?
イヤホンや耳栓で耳をふさぐと、耳の中に空気がこもって、どうしても中の湿気が高くなります。それで、耳垢が湿る可能性が高くなるんです!
家の中で音楽を聴くときもイヤホンをしている場合は、スピーカーを使うようにしたり、やむを得ない事情がない場合は、寝るときの耳栓をつけないようにしてみてはいかがでしょう?
耳垢の湿りが気にならなくなりますよ!
脂質の多い食事
脂質が多い食事を続けていると、汗が脂質を含んでベタベタしてしまいます。それは、耳の中も同じです!
耳の中でも汗をかいているので、ベタベタした汗が耳垢と混ざるとどうなるか?想像できますよね。
脂質を摂り過ぎないよう、バランスを考えるだけで、改善していきますよ!
遺伝
耳垢が湿っているか、乾いているかを決定するのは、遺伝なのではないかと言われています。遺伝で、汗を出す汗腺の数が決まっているから出てきた説です。
湿り方は個人差があり、加齢やそのときの体調など、さまざまな要因に左右されるものなんですよ!
耳垢の湿りなんて気にしたことがなかったのに、そのような原因で湿りが強くなると、急に耳垢が湿っていることが気になることもあるようです。ちなみに、日本人で耳垢が湿っている人の割合は、15%程度とされています。
このように、耳垢が湿る理由はいくつかあります。ここまで見たところでは、耳垢が湿っていても、何か重大な病気になっている、という可能性は低そうですね。
湿っていて気持ち悪いからといって、無理に耳垢を取り出そうとせずに、耳の外側を優しく掃除する程度に抑えましょう。本来は、耳垢は自然に排出されるものなので、綿棒や耳かきを多用するのは厳禁ですよ!
耳垢が湿っているとワキガの可能性も?!
耳垢が湿っているのは、遺伝も関係している、というお話をしましたよね。
この遺伝とは、アポクリン腺の遺伝のことを指します。この数が多いと、どうなるのでしょうか?
アポクリン汗腺とは
アポクリン汗腺は、誰にでもある汗腺(かんせん)で、主にわきの下や耳の中などに存在します。
アポクリン汗腺から出る汗は、白っぽく粘り気があるのが特徴で、たんぱく質や脂質、アンモニアなどが含まれています。これらの成分が、体に常についている菌に分解されることで、ワキガ特有の臭いが発生するんです。
つまり、アポクリン汗腺の数が多い人ほど、汗の臭いがきつく感じられるということですね。生まれたときから数は決まっていますが、思春期頃に大きくなり、老年では小さくなると言われています。
耳垢とワキガの関係?
耳垢が湿っているのは、耳の中も汗をかいているから、というお話をしましたよね。
実は、これはアポクリン汗腺からの分泌が多いということで、臭いはなくてもワキガになりやすい体質である、ということなんです。アポクリン汗腺からの分泌が多いと、耳垢が湿っていたり、触ると粘り気があったりします。
耳垢がやわらかく、ペースト状になっている人も、ワキガの傾向が高いと言えます。
このように、耳垢が湿っている場合はアポクリン汗腺からの分泌が活発で体臭が強い場合が多くあります。しかし、耳垢が湿っていることだけが、その判断材料ではありません。
アポクリン汗腺が耳の中に少ないだけで、脇には多数存在している場合、耳垢は湿っていないけれど、ワキガだった、という場合もあるんです。単なる参考として、知っておいてくださいね。
要注意!こんな耳垢は病院へ!
耳垢が湿っているのは、イヤホンを使う、油ものを食べるなどの生活習慣や、遺伝によるものが多いということがわかりましたね。
しかし、そこで安心してはいけませんよ!注意しなければならないのは、ここからなんです!
注意!水っぽい耳垢
耳掃除をしたとき、
「あれ、いつもより水っぽいものが出てるな」
と思ったときは、注意してください!これは、耳の中の湿疹による分泌物が原因かもしれません!
その場合は、どんなに気になっても、耳掃除はやめて、外耳道(耳の穴の入り口から、鼓膜に達するまでの管)を刺激しないようにします。やりすぎると、外耳道炎になってしまうことがありますよ!
外耳道炎とは
外耳道炎とは、耳かきや爪などで外耳道に傷をつけてしまうことで、そこから炎症が広がることです。耳かきのし過ぎ以外にも、プールの水が耳に入ることでも発症します。
外耳道炎は、無理に触らずに放置すれば、1~2日程度で治るものですが、糖尿病や免疫系統の病気のある人は、治っても繰り返し起こることが確認されているんです。
炎症なので、かゆみや痛みがもちろんありますが、消毒や抗生剤を塗り、抗生物質を内服することで、基本的にはすぐに治りますよ。
外耳道炎にならないために!
耳垢を水っぽくしてしまう、外耳道炎。
予防するには、以下のことを守りましょう!
無理に取ろうとしない!
耳の中に耳垢があれば、かゆくて不快感はあるでしょう。
それでも、無理に取ろうとすると外耳を傷つける可能性があるので絶対にダメなんです!耳垢が乾いている人は耳かき、湿っている人は綿棒を使って、取れる範囲のものだけを優しくとりましょう。
耳掃除はこれだけで良い!
掃除するのは、入り口から1cm程度の場所にとどめます。そして回数は、月に2回程度で十分なんです!
あまり奥まで耳かきをいれて、がりがりこするのはNG。気落ち良いかもしれませんが、外耳道が傷ついてしまいますよ!
しっかり乾かす!
プールから出た後や入浴後等、耳の中がぬれているときは、ドライヤーを使用して耳の中をしっかり乾かします。
乾きが取れない場合は、綿棒で優しく水気を取っても良いでしょう。
いかがでしょうか。今まで、外耳道炎になってしまうような耳かきの仕方をしていませんでしたか?あなたの耳垢が水っぽいのは、耳かきが原因かもしれません。
今日から、正しい方法で行いましょうね!
まとめ
耳垢が湿っている理由は、いつもイヤホンをしている、油ものばかり食べるなどの生活習慣から、遺伝的な理由までさまざまです。特に気をつけたいのが、耳かきのやりすぎ。やりすぎると、外耳道に傷がついてしまい、炎症を起こしてしまいます。
耳かきをして良い位置は、思っているよりも浅いところ、回数も月に2回程度で良いんです。やり過ぎている人は、注意が必要ですよ!
また、プールやお風呂で耳に入った水を乾かさずにそのままにしていることでも、外耳道炎になる可能性はあるのっで、しっかり乾かしましょうね。
普段の生活習慣を変えれば、耳垢の湿りを改善することができます。さあ、さっそく悪い習慣をやめてみませんか?