おしりに何だか違和感があって、確かめてみると、
「え?!これって痔?しかもいぼ?!」
と思ったことはありませんか?何か出ているのに、痛みもない。それは、お尻の穴の中にできたいぼが、排便などのきっかけで外に飛び出してきたものなんです!
「そのままにしておいて、良いのかな…」
気軽に誰かに聞けない、お尻の悩みについて、お話ししますよ。
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痛くない、これって本当にいぼ痔?!
いぼ痔と言っても、2種類の痔がある、と知っていましたか?お尻の穴の中、奥の方にできるものは内痔核(ないじかく)、穴の外にできるもは外痔核(がいじかく)と言います。
この2つで、痛みがほとんどないのは内痔核です。あなたの内痔核の症状は、どのような感じでしょうか?
これからお話しするものの中から、近いものを探してみてください!
内痔核の症状とは?
このイボ痔の症状は、段階に分かれています。
あなたのいぼ痔の状態は、どの段階に当たるでしょうか?見ていきましょう!
<第一度>
これは初期段階で、痛みを感じることはほとんどありません。
トイレで用を足すときに、便と内痔核が接触するため、出血することがあり、その血で異変に気付く、といったところでしょう。
<第二度>
この段階になると、イボが大きくなっています。
用を足すときに、お尻の穴からイボが出てくる(脱肛といいます)こともあるので、第一度よりさらに異変を感じやすいでしょう。
<第三度>
第三度までくると、用を足すときにはほぼ毎回痔核が外に出てくるようになります。
脱肛しても、排便が済めば中に戻ることがほとんどですが、中には指で押し込まなければ元の状態に戻らないという事態になることも…。
<第四度>
これは、最終段階と言えます。以前には押し込めば元に戻すことができた脱肛が、戻せなくなり、いぼが外にずっと出た状態になってしまうんです!
内痔が中に戻らないことで、粘液や便が漏れ出てくることもあります。
いかがでしょうか。いぼ痔で痛みがない場合は、段階では一度が二度に当たります。
今は痛みがなくても、進行すれば痛みが出てきたり、外に出てしまった内痔が中に入らなくなったりと様々な害があるので、早いうちに解決しておくのがベストなんです!
その解決方法とは、どんなものなのか、このあとお話ししますよ!
いぼ痔、放っておいて良いの?!
いぼ痔の症状は、段階に分かれているとお話ししましたよね!
初期段階では、自覚症状があまりないかもしれませんが、段階が進めば厄介なことになってしまいます。そこで、いぼ痔の治し方について、考えていきましょう!
痛みのないいぼ痔は放置はOK?
いぼ痔自体は、症状が軽ければ放置しても自然に治る可能性があります。
しかし、それには見直さなければならない生活習慣がたくさんあるんです!
後ほど、見直すべき生活習慣についてもお話ししますが、今まで通り、毎日すごして、いぼ痔が治る、というのは考えにくいでしょう。放置せずに、するべきことは、これだけなんですよ!
病院へ行きましょう!
いぼ痔ができたのに放置してしまうと、進行してイボが肛門から出てきてしまいます。これは、衛生上良くないことですよ!
また、先ほど話した進度・第四度まで達してしまうと、漏れ出た粘液や便が皮膚に触れ、炎症を起こす原因にもなってしまいます!何か変だと気づいたら、すぐに病院を受診すること!
これが一番の治療方法です。
手術
病院に行けば、あなたのいぼ痔の状態をしっかり判断してもらうことができ、必要があれば手術を受けることになるでしょう。目安としては、先ほどお話しした段階の第三度以上とされています。
手術と言っても、内痔核を切り落とすわけではなく、痔核を縮めるための薬を注射するという方法(ALTA療法といいます)がほとんどなので、出血や痛みも少ないんですよ!
ただし、第三度以上の内痔核があるからといって、必ず手術になるわけではありませんのでご安心を!あなたが、「手術して、取ってしまいたい!」と思っている場合のみのオプションです。
市販薬
痔の薬が、ドラッグストアでも売っているということは、知っている人も多いでしょう!痛みのない内痔核には、注入できるタイプの薬、塗り薬が効果があると言えます。
しかし、市販の薬を使ったからといっても、完治するわけではありません。あくまでも、痔があることでつらい症状を和らげるという効果なので、注意しましょうね。
いぼ痔が自然に治癒する可能性は、そう高いものではないようです。はやく治すためにも、何か変だと思ったら、すぐに病院へ行くのが必要不可欠。
また、いぼ痔を悪化させたり、発症させたりする行動は意識して避けるのが良いでしょう!はたして、その行動はどんなものなのでしょうか?
いぼ痔の悪化を防ぐ!今すぐ止めるべき行動とは?!
いぼ痔の原因。それには、知らず知らずのうちにしてしまっている行動が大きく関わっています!
あなたには、以下のチェックに、当てはまるものはありませんか?
同じ姿勢を取り続けている
仕事柄、仕方ない人がいると思いますが、一日中デスクに座りっぱなしというのは、痔になりやすい行動と言えますよ!座りっぱなし、または立ちっぱなしは、血行を悪くする行動の代表格です。
〇〇ぱなしによって、静脈の流れが悪くなり、肛門のあたりに血が溜まってしまいます(うっ血といいます)。うっ血によって、静脈瘤(じょうみゃくりゅう)ができてしまい、瘤(こぶ)の名の通り、膨れた痔になってしまうわけです。
血行が悪いという点で言えば、運動不足の人にも同じことが言えますよね。静脈瘤を防ぐには、〇〇ぱなしを少しでもやめること!デスクワークの仕事をしていても、たとえば休憩中には体をほぐすようにすれば、痔の防止につながるのではないでしょうか。
便秘症である
便秘の場合、排便があってもスッキリしない、ということも考えられます。
また、排便の際に力んでしまうので、肛門に多きな負担をかけてしまうんです!その影響で、痔核ができてしまう、ということは少なくありません。かといって、便秘薬で無理やり出すのも、体に良いことではないですよね。
便秘を解消するには、乳酸菌を多く含む発酵食品やバナナなどを積極的に摂ると良いですよ!飲み物は、水や100%のフルーツジュース、プーアール茶などが効果的です。日々の生活に取りいれて、自然に便秘を解消しましょう。
香辛料に目がない
トウガラシやタバスコなどの香辛料が大好き、絶対に使うという人は要注意です!トウガラシは、体内に吸収されることなく、体の外に出されます。
ただ出ていくだけではなく、出ていくときに腸や肛門の粘膜を荒らしてしまうんですよ!その結果、炎症を起こして腫れてしまい、痔になってしまう可能性が高いと言えます。大好きな香辛料も、使いすぎないこと!
真っ赤でいかにも辛そうな食べ物は、避けるのが望ましいです。
タバコがやめられない
タバコに含まれるニコチンという成分には、血管を収縮させてしまいます。血管が縮んでしまうのは、おしりも同じ。特に肛門のまわりの血管が収縮してしまうと、血液の流れが悪くなって、うっ血することがあります。うっ血という言葉、前にも出てきましたよね。
この痔核の原因になることが起こらないようにすることが大切なんです!体に与える悪影響の多いタバコは、この機会にやめてはいかがでしょうか。
ここでお話ししたような習慣がある場合は、まずやめられるようにしましょう。すると、結果としていぼ痔も治る可能性が十分あるんです!
まとめ
痛くない痔は、内痔核というお尻の穴の中にできる痔です。
いぼ痔は段階があり、痛みをまったく感じないレベルから、痔核が肛門の外に出てしまい、元に戻らないというレベルまで、さまざまな症状を引き起こします。
最悪の場合、治療には手術しかないということになってしまうので、その前に受診するのがおすすめです。自分でできる、対策や治療もあるので、さっそく実践するのが良いでしょう。
生活習慣が、お尻に及ぼす害、いぼ痔。いぼ痔になるのもならないのも、すべてはあなたにかかっています。いま、悩んでいる人は、ここから治療の一歩を踏み出しましょう!